開示基準やフレームワークとの整合

CDPは、急速に変化し複雑化する事業環境の中で、企業が適切に対応し前進するための重要な役割を担っています。
コーポレート質問書の内容を世界の主要な枠組みや基準、イニシアチブと整合させ、ひとつに集約することで、真に相互運用なエコシステムを構築しています。これは、今後の規制や市場の要求に先んじて対応できると同時に、アースポジティブなアクションに向けた明確な経路を具体的にもたらすようなエコシステムです。
CDPの「一度の報告が、何度も活用できる」アプローチにより、組織はたった一度の情報開示を強力なマーケット・インテリジェンスに変換し、影響力の大きい意思決定を促進できます。またその結果、高品質なデータを1つにまとめたデータセットが市場で共有されます。
CDPは、世界の主要な基準や枠組み、イニシアチブとパートナーシップを組んでいます。
企業/SMEsおよび自治体に対する主要な開示基準や枠組み、イニシアチブへのCDPの整合性について詳しくは、それぞれ以下をご覧ください。情報開示組織向けポータルでは、各質問に「枠組みとの整合性」タグがついているため、CDPのデータポイントがさまざまな基準および枠組みとどのように関連しているかを理解できます。
大企業および中小企業
IFRS S2号「気候関連開示」
CDPは、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)の気候関連開示の主要グローバルパートナーであり、2025年には22,100社を超える企業がCDPを通じて情報開示を行っています。ISSBの気候関連基準は、CDPの気候関連開示の基礎となっており、2024年以降、CDP質問書はIFRS S2号「気候関連開示」に整合しています。情報開示されたデータセット自体の価値に加え、CDP質問書は、企業各社がISSB基準に準拠する上で有用なツールとなります。
世界の国内総生産(GDP)の約60%を占める国と地域が、その法規制の枠組みにISSB基準を導入する取り組みを進めています。既にCDPを通じて環境データを開示している、世界の時価総額の3分の2に相当する企業は、ISSB基準を導入している国と地域の新たな要件を満たす途上にあります。
IFRS S2号からCDP2026コーポレート完全版質問書へのマッピングをダウンロード
IFRS S2号に整合した2025年CDP情報開示の最新の分析を見る
気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)
金融安定理事会(FSB)が設置したTCFDは、気候関連リスクと金融安定の関連性を強調することで、気候に関する情報開示のトピックを前に進めてきました。TCFDでは、組織とキャピタルマーケッツ関係者の双方が、気候変動に関する情報を開示することを提言しています。
CDPの気候変動データポイントは2018年以降TCFD提言と整合しており、組織のガバナンス、戦略、リスク管理、指標、目標がどのように気候関連課題に対応しているかについて、組織がデータを開示することを推進しています。
TCFD提言とその要点を、実際の情報開示に向けた質問と標準化されたフォーマットへと変換することにより、CDPは、投資家と情報開示者向けに、TCFDのフレームワークを現実的に実践できる独自のプラットフォームを提供しています。
TCFDフレームワークは現在も世界経済で利用され続けていますが、2024年にタスクフォース自体は解散し、その責務はIFRS財団に引き継がれました。
TCFD提言に関するCDPのテクニカルノートには、CDPの質問からTCFD提言へのマッピングが含まれています。
CDP-ICLEI Trackを通じたCDPとTCFD提言の整合性については、以下をご覧ください。
欧州サステナビリティ報告基準(ESRS)
ESRSは、EUの欧州サステナビリティ報告指令(CSRD)に従って法的拘束力のある、企業のサステナビリティ関連情報の報告に関する基準で、EUに拠点を置く企業とEU域内で事業活動を行っている非EU企業の両方に適用されます。
CDPは実質的には、オムニバス法案による簡素化前のESRS E1「気候変動」基準に整合しています。2023年以降EFRAGと緊密に連携し、現在CDP2026質問書とオムニバス法案前のESRS E1のマッピングを作成中です。ESRSの改訂版(オムニバス法案後)が正式に採択された時点で、CDPはEFRAGとの協働により、改訂版のESRS 2およびE1~E5とCDP2026質問書との整合性のマッピングを作成、公開する予定です。
規制要件が急速に変化する中で、CDPは引き続きESRSに準拠した気候関連の情報開示の準備を支援し、取得したデータを事業価値創出へと結びつける堅牢な基盤を提供します。
オムニバス法案前のESRS E1からCDP2026質問書への整合性のマッピングをダウンロード
オムニバス法案後の改訂版は、後日公開予定です。
情報開示の準備
2026年開示サイクルで回答に使用するCDPポータルにサインインしてください。
自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)の提言
CDPは、TNFDの発足時から専門知識の提供をサポートする主要パートナーであり、幅広い知識・能力構築イニシアチブにおいて継続的にTNFDと協働し、世界各地で市場参加者を支援しています。
CDP質問書は、TNFD提言と部分的に整合しており、企業がTNFDに整合したデータをステークホルダーと市場に直接開示できるプラットフォームを提供しています。
情報開示者とデータ利用者がCDPとTNFD提言、主要なグローバル指標およびセクター(業種)別指標との整合性を理解できるように、詳細なマッピング とハイレベルマッピングが用意されています。
グローバル・レポーティング・イニシアチブ(GRI)基準
GRIは、すべての規模の組織がサステナブルで長期的な価値を創造し、世界にポジティブな変化をもたらすことができるよう、基準、ツール、トレーニングを提供しています。CDPはGRIと協働し、情報開示を効率化し、比較可能なデータへのアクセスを強化し、環境報告が高い意欲を確実に反映するようにしています。
企業は、CDP質問書を通して、GRIに整合したデータをステークホルダーおよび世界の市場に向けて開示できます。CDPの質問書は、GRIの「GRI 102:気候変動」、「GRI 103:エネルギー」、「GRI 303:水と廃水」、「GRI 101:生物多様性」基準に部分的に整合済みです。
CDPとGRIはまた、GRI 102基準およびGRI 103基準からCDPコーポレート完全版質問書へのマッピングを共同作成しています。
温室効果ガス(GHG)プロトコル
気候変動のインパクト、指標、目標に関するCDPの報告要件は、GHGプロトコルの企業基準、スコープ2ガイダンス、企業のバリューチェーン(スコープ3)基準、および農業ガイダンスにおける報告要件に整合しています。また、CDPの質問書レベルのガイダンスでも、組織のバウンダリの定義に加え、排出インベントリおよびその他の主要な排出量指標の報告において、組織がGHGプロトコルに適応することを推奨しています。
GHGプロトコルの農業ガイダンスは、新しい土地セクター・炭素除去ガイダンス(LSRS)に置き換わります。そのため、CDPでは、今後の開示サイクルで要求されるデータを組織が収集できるよう2026年の質問書に変更を加えました。CDPは引き続きGHGプロトコルと連携して、2027年には質問書をLSRSに整合させたいと考えています。
CDPのテクニカルノートおよびGHG報告に関するガイダンスをダウンロード:
アカウンタビリティ・フレームワーク・イニシアチブ(AFi)
CDPは、企業の責任ある農業および林業のサプライチェーンへの取り組みを支援するためにAFiと共に取り組んでいます。「アカウンタビリティフレームワーク」は、企業が倫理的なサプライチェーンへの取り組みを準備、実施、監視、報告するために役立つ共通の定義、規範、およびベストプラクティスを確立することを目的とした、一連の原則とガイドラインを提供しています。
CDPは、協働によりAFiとの整合性を保持しています。そのため、CDPを通じて情報を開示する組織は同時に、AFiが定めるコア原則に関して報告することになります。AFiとの整合性により、組織がそのサプライチェーンから森林減少およびその他の自然生態系の転換を排除し、そのための情報開示と報告の指標の整合性を確保するという一貫性のある、コンセンサスに基づく期待が形成されます。
アカウンタビリティフレームワークのコア原則、運用ガイダンス、定義の適用について詳しくは、AFiのEラーニングプラットフォームをご覧ください。
エレン・マッカーサー財団(EMF)のグローバル・コミットメント
エレン・マッカーサー財団と国連環境計画(UNEP)が立ち上げた「New Plastics Economy Global Commitment」では、プラスチックが決して廃棄物にならない、プラスチックのサーキュラーエコノミーという共通のビジョンの下に、世界各地の企業、自治体、その他の組織が団結しています。その進展を基に、2025年11月には、2030年に向けた最新のグローバル・コミットメントが発表されました。プラスチック包装市場の20%に相当する企業が次のフェーズを支持しており、2030年の目標を設定し、進捗状況を公表することに再コミットしています。
EMFは、プラスチック包装の製造、商業化、使用に焦点を絞っています。これについては、CDP質問書の「環境パフォーマンス - プラスチック」モジュールで主に扱っています。CDPは、EMFとのパートナーシップにより、EMFのグローバル・コミットメントの今後の進展に整合するプラスチック関連データポイントを開発し、近い将来、CDPコーポレート完全版質問書に回答することにより、組織がEMFのグローバル・コミットメントに対して報告できるようになることを目指しています。
自治体
気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)
2022年以降、自治体は、CDP-ICLEI TrackとStates and Regions質問書(日本対象外)を通じて、TCFD提言に基づく情報開示を行うことができるようになりました。
2026年1月、国際公会計基準審議会(IPSASB)は、サステナビリティ報告基準第1号「気候関連開示」を公表しました。これは、TCFDフレームワークおよびIFRS S2号「気候関連開示」と緊密に整合しています。
CDPでは現在、今後の開示サイクルに向けてCDP-ICLEI TrackとStates and Regions質問書のIPSASB提言への完全整合を進めています。
地方自治体のインテグリティの重要性
世界首長誓約(GCoM)と世界資源研究所/持続可能な都市のためのロスセンターによるチームが作成した、自治体の誠実さの重要性に関する「Integrity Matters for Cities, States, and Regions(インテグリティの重要性)」報告書では、ネットゼロ誓約の実現に向けて努力している自治体にガイダンスを提供し、達成、信頼性、説明責任、透明性に基づく明確な提言をしています。
CDP-ICLEI Trackによるシティ質問書と States and Regions質問書は、この報告書の提言に完全に整合しています。
自治体に対するその他の開示枠組み
さらに、CDP2026シティ質問書は、世界首長誓約の共通報告枠組み(CRF)、ICLEIの各イニシアチブ、C40 Cities、NetZeroCities - Mission Cities、バルト三国都市連合(UBC)の持続可能な都市委員会を含む、複数の枠組みやイニシアチブの報告要件に整合しています。
CDP2026 States & Regions質問書は、RegionsAdaptとUnder2 Coalitionの報告要件に整合しています。
どちらの質問書も、UNFCCCのキャンペーンであるRace to ResilienceとRace to Zero、気候変動への適応に関するEUミッション、Science Based Targets Network(SBTN)、SDGs(持続可能な開発目標)に整合しています。
CDPヘルプセンターで、開示の枠組み、プロジェクト、イニシアチブに関する詳細ガイダンスをご覧いただけます。
情報開示の準備
2026年開示サイクルで回答に使用するCDPポータルにサインインしてください。


